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電子楽譜を配信してみた話

世の著作物の印税というのはおおよそ一割である。
500円の小説一冊あたり、著者に振り込まれるのは50円ほどになる。
この数字、企業秘密なのかなと思っていたけど、そうでもないらしい。

「作家の収支」森博嗣

(余談だが、小説は “刷られた段階” で印税が発生するのに対し、楽譜は “売れた段階” で発生する・・意味わかります?)

先月、ある県の吹奏楽コンクールの帰り道、審査員としてご一緒した方とこの印税についての話になった。

一割という数字にとても驚いておられた。

(楽譜の印税収入だけで食べて行ってるわけではない、という点は補足しておいた)

(もちろん、印税だけで食べて行ってる人もいるんだけれど・・)

そして会話に出てきたのが電子楽譜。

確かに最近 iPad で舞台に上がっている奏者、増えてるよなぁ…とは薄々思ってた。

スキャンして取り込んでいるのだろうと思っていたけど、そもそも電子の状態で売られている楽譜もあるのか、と今更当たり前のことに気づいた次第。

というわけで、さりとて行き先のないアレンジ譜を Piascore から一つ配信してみた。

いきなり買ってくれた人ありがとう!

800円という値をつけているが、これで得られる収益は3,000〜4,000円という値段の出版譜から得られる印税と同じ額になる(著作権者が誰か、によってこの数字は変わる)。

一般的な出版譜は楽譜の制作、広告や管理などの手間を出版社が一手に引き受けて代行してくれているわけで、電子と比べて一概にどっちが良いとは言えない。

金銭的なもの以外のメリットもまた非常に多いので。

まぁでも、著作権が自分にないアレンジものというのは扱いが(あるいは扱われ方が)難しいので、こういう形で出してしまうのは大いにアリだなと思った。

というわけで、よろしければ一度ご覧になってみてください。

音源はこちらに収録されています。

YouTubeでもお聞きいただけます。