Small Talk

演奏行為は瞑想になり得るか〜マインドフルネスにトライ

まこと雑念の多い人生である。

雑念だらけである。

少しは心の有り様を変えられないものか、少々調べてみたら瞑想なるものが。

スピリチュアルなものかと思いきや、どうもそうではなさそう。

一応、参考文献はこちら

スティーブ・ジョブズが取り入れていたというマインドフルネス瞑想・・“今ここ” に集中すると言えば容易そうなものだが、中々どうしてこれが出来ない。

30秒も持たない。

雑念だらけである。

さておき、学生の頃は割と練習していたピアノ、作曲を生業とするようになってからはとんと弾かなくなった。

作曲中に弾くことはあれど、既存の曲を弾くことは10年くらいなかったと思う。

それがここ数年、純粋な演奏行為としてピアノを弾く時間が増えた。

初期のスクリャービン、ショパン、シューベルト・・なんならツェルニーなんかも弾いちゃったりして(難しい!)。

なんでいきなりピアノの練習なんて・・と思うが、心当たりは十二分にある。

世界を一変させたコロナウィルスである。

コロナの流行が爆発的に広まったのは2020年だったか、この年は本当にピアノばかり弾いていた。

10数年ぶりにまともに弾き始めたものだから、手がボロボロである。

これはバネ指だろうか?突き指みたいになっている指もある。全然治らない。

まぁ人前で弾くこともなかろうから、それはあまり気にしていない。

そんなことより、ただただ音を聞くことが出来るようになっていたことに驚いている。

これはまさに “今ここ” に集中しているのではなかろうか?

和声がどうのこうのなどはあまり気にせず、ただただ出している音を聞いている時間がいい。

楽音に限らず、鍵盤がカタカタいう音とか、ペダルを踏んだ時にわずかにギィとなる音とか(これは先日の調律で治ったけれど)。

少なくとも、椅子に座って “今ここ” に集中せねばと思うより、指が動いている方が何も考えなくて済むということが分かったというお話。

私は練習することそのものが目的ではないので、演奏家の方はそういう訳にはいかんだろうなとは思う。